社会の維持と革新、どちらがいいのか

2011年 社会 社会
社会の維持と革新、どちらがいいのか

 今年の大卒内定率は、過去最低の68.8%だった。

 私も就職氷河期に属しているが、20代は未来を甘く考えていたので、フリーターに身をやつすことも悲観していなかった。テレビで見る若者たちは鬼気迫る必死さで、時代が変わったなぁと思う。

 内定率が下がった原因はいろいろあるだろうが、苦境に陥った企業が若い人と未来を作るより、既存社員を守ることを優先した結果と見ることもできる。そりゃ、「定年過ぎても雇用しろ」とか「OBの年金を維持しろ」と圧力がかかっているのだから、仕方ない。
 仮に入社できても、若い世代はこれまでのように保護されることはないだろう。若者たちは、老人たちの生活を維持するために酷使されることが決まっているのだから

 経済学者シュンペーターは「不況なくして経済発展なし」と言っている。不況になると企業は倒産するが、時代に合わなくなった企業が淘汰されることで、新しい産業が芽吹くわけだ。
 しかし現状は倒産するべき会社が倒産せず、引退すべき世代が引退していない。その結果、経済は健全性を失い、社会は閉塞し、若い世代にツケがまわされている。

 こうなると、革命しかない。
「なんで産まれる前の借金で苦しまなければならんのだ?
 莫大な借金を作った世代は、その責任を負うべきだ。
 古い世代を切り捨て、若い世代で未来を作ろう!

 まぁ、若い世代は数が少ないから、民主主義では意見を反映しにくい。それ以前に若い世代は「団結する強さ」を知らないから、社会の仕組みを変えるという発想もないかもしれない。
 それはまぁ、どちらでもいい。考えたいのは自分自身のことだ。

 ミドルエイジの私は、社会の維持と革新のどちらを望むだろう?

 私がいま50代なら、このまま逃げ切りたいと思う。社会は維持してほしい。
 私がいま20代なら、不利な仕組みを変えたいと思う。社会を革新してほしい。

 今年40歳になる私は、うまうま逃げ切ることも、新しい波に乗ることもできないような気がする。まぁ、そんな優柔不断なことを考えている場合じゃないけどさ。

大卒内定率 過去最低の68.8%
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