アラン・ドロンのゾロ Zorro

1975年 外国映画 4ツ星 ヒーロー 変身

ストレートにかっこいい

これでもか、これでもか、と繰り出されるケレン味たっぷりの演出に、もうメロメロ。冷静に考えるとあり得ない、馬鹿らしいシーンの連続だが、とにかく勢いがあって、圧倒される。劇中、ゾロが手を下すのは1回だけだが、そこまでの忍耐と盛り上げがたまらない。フィニッシュの爽快感は、映画の醍醐味でもある。
また野沢那智の吹き替えも素晴らしい。愚かな総督と華麗なゾロを見事に演じ分けている。頭では同一人物とわかっていても、変身の興奮があるから不思議だ。

細かいところでは、しゃべれない従者と犬の活躍もいいね。個性的だけど、目立ちすぎず、主人公の脇をしっかり固めている。彼らの存在なしに、ゾロの輝きはなかったと思う。
かっこよさを極限まで追求した傑作だった。


怪傑ゾロ
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