働くか、死ぬか
2008年 政治・経済 仕事攻殻機動隊Sac 2nd Gigの主題歌『Rise』に、こんな一節がある。
We are soldiers, stand or die.
おれたちは兵士。立てないものは死ぬ。
兵士が生きる厳しい世界がうかがい知れるが、こんな風にも言い換えられる。
We are salarymen, work or die.
おれたちはサラリーマン。働けないものは死ぬ。
うーん、言いえて妙だ。働けるうちは、どんな社会になっても生きていける。しかし働けなくなると、あとは搾取されるだけ。そこに生はない。
サラリーマンもソルジャーも、「塩」を語源にした言葉。古代ローマの兵士(歩兵)は、当時は貴重品だった塩(sol)のために戦った。時代は変わったけど、兵士(サラリーマン)の戦いは終わっていないようだ。
電車の中吊りで、『65歳定年になったけど、まだまだやれるゾー』という広告を見かけた。この人は「もう働けませーん」というまで、会社に行く気だろうか。「働きたい」=「労働力」とあるが、「働くしかない」=「安価な労働力」のまちがいではないか?
物価が上がって、税金が上がれば、貯金だけじゃ食っていけない。ドルが暴落して、株価が下がれば、ほとんどすべての投資は縮小する。こんな世の中で、どんな人生設計が老後を安泰にできるっていうんだ? 働き続けることだけが、唯一の正解に思える。
働くか、死ぬか?
今はまだいい。だがいつか、私も自分の足で立てなくなる。
そんな状態にならないよう、投資の本を読むのではなく、Wii FITで身体を鍛えたほうがいいようだ。