本格叉焼 / 五香粉で一気に中華っぽく

2012年 食べる 食べる
本格叉焼 / 五香粉で一気に中華っぽく

クッキングSパパさんのレシピから、本格叉焼(チャーシュー)を作ってみた。

私はチャーシューに特別な思い入れはない。あれば食べるが、あえて注文することはない。それでも作ってみたのは、安い肉をおいしく食べる方法を知りたかったからだ。なるべく簡単で、なるべく長期保存したい。その思惑は満たされた。

五香粉(ごこうふん、ウーシャンフェン)

戸惑うのは調味料だ。紹興酒もそうだが、五香粉なんか家にないし、料理に使ったこともない。珍しい調味料は持て余しちゃうから避けたいけど、今回は買ってみた。まぁ、127円なんだけど。

五香粉は、中国の代表的な混合香辛料。桂皮(シナモン)、丁香(クローブ)、花椒(カホクザンショウ)、小茴(フェンネル、ウイキョウ)、大茴(八角、スターアニス)、陳皮(チンピ)などの粉末を混ぜて作られる。
おもな用途は、魚や肉料理の臭み消し。中華料理は、クセのある食材をねじ伏せるところに本質があるのかもしれない。

使うと一気に中華っぽくなる。「中華料理屋の匂い」だ。かなり強烈で、くらくらしたが、できあがりの風味は悪くない。いかにもチャーシューって感じ。いいじゃない。
3回ほど作ったけど、まだ五香粉が残っている。腐らないだろうから、使い切れるだろう。

国産か、アメリカ産か

嫁は嗅覚が鋭いのか、思い込みがはげしいのか、アメリカ産の肉は「くさい」と敬遠する。私は気にならないから、安い方を買いたい。なので揉めることもしばしばだが、今回は五香粉がある。五香粉が食材の臭みを消すなら、アメリカ産でも問題ないだろう。てなわけで、国産とアメリカ産の2つを作ってみることにした。

できあがりを比べてみる。五香粉によって、匂いの差はない。国産は脂が多く、柔らかい。チャーシューだけ食べるなら国産の方がいい。しかし炒飯などの料理に使うなら、アメリカ産で十分だ。国産は柔らかい分、崩れやすいから、料理に不向きと言える。
ふむ、アメリカ産で問題ナシ。というか、手間をかけるのだから、食材は安くなければならない。高い食材は、それだけでおいしいのだから。

一週間は待てるか、待てないか

作り方は簡単。漬け込んで、オーブンで焼くだけ。焼く前にたこ糸で縛るのは面倒かな。
漬け込む時間を変えて、3日版と6日版を比べてみた。「3日じゃ足りない」と言うことはないが、6日の方がしっかり漬かる。

食べるのに一週間かかるのを、面倒とみるか、長期保存できて便利とみるか。今すぐチャーシューを食べないと死ぬ、ということはないが、一週間先に食べたくなるかどうかもわからない。まぁ、余って困ることもないだろうけど。
作って一週間もつより、作るのに一週間かかる方が、保存という視点ではいいのかもしれない。
ともあれ、これで安い肉をどかんと買っても困らなくなった。よっしゃ、よっしゃ。また少し食材のコントロールが効くようになった。