牛モツを探して渋谷へ

2013年 食べる 食べる
牛モツを探して渋谷へ

牛の生モツで、モツ鍋を食べたい。

11月は2度、モツ鍋を作って満足したが、どちらも豚のモツだった。クッキングSパパは牛のモツを使っていた。
牛モツは味がちがうのか?
どうしても確かめたかったので、わざわざ渋谷で買ってきた。結論を言うと、ちがった。牛モツの方がうまい。手に入りにくいものがうまいなんて、困った話である。

ホルモン専門精肉店「渋谷ホルモン」へ

6日。東京都消防庁の出初式を見たあと、私たちは渋谷に向かった。東急プラザB1Fにあるホルモン専門精肉店「渋谷ホルモン」で、牛モツを買うためだ。近隣を探しまわったが見つからなかったのだ。

「渋谷ホルモン」という焼き肉屋もあるようだが、それとは別。外観はふつうの精肉店だが、ショーケースはホルモンで埋め尽くされていた。といっても焼き肉用がほとんどで、鍋用はわずか。また味付けされたものが多い。まぁ、焼き肉用も鍋用も火を通せばいっしょだろう。
下記3種を200gずつ買った。合計で1,575円。600gのモツは多いかなと思ったが、ぜんぜん問題なかった。

  • 牛赤せんまい(第四胃袋) ... 100g 158円
  • 牛コプチャン/牛小腸(生小腸) ... 100g 268円
  • 牛生旨かしま腸/牛しま腸(大腸) ... 100g 350円

今度はしょうゆ味

例によってクッキングSパパさんの動画とレシピを参考にする。今回はしょうゆ味。食べ過ぎにならないよう、半分ずつ作ることにした。
下茹ですると、びっくりするほど脂が出た。部位がちがうせいかもしれない。ホルモンはもっぱら焼いて食べるけど、部位ごとの特徴をおぼえるのは難しいよね。

感想。うまかった。モツが甘いこと、甘いこと。弾力もほどよい。とりわけ嫁が大喜びで、「もっと買えばよかった」と嘆いていた。下茹でのおかげで、鍋が脂まみれになることはなかった。冷えて固まる白い脂もわずか。下茹での効果は大きい。
食べたあとはラーメン。ふつうのラーメンより、つけ麺の方が合う。半分の量で作ってあるから、無理せず食べられた。大満足である。

嫁が当たった?

翌朝、嫁がダウンした。吐き気と下痢、寒気、頭痛で、かなり苦しんでいる。
(モツに当たったか?)
しかし私はなんともない。同じものを食べているのに、なぜ嫁だけ当たる?

調理に手を抜いたところはない。火はちゃんと通ったし、調理前のモツが手に触れたとしても、それが口に入ったとは考えにくい。それでも食中毒になったとすれば、これはもう避けられないリスクになる。年齢的に嫁が死ぬことはないだろうが、当たる覚悟をもってモツを食べることになる。歳をとって体力が衰えたら、モツ鍋は食べられなくなるのか?

我が身を使って試す

それはそうと、まだモツが半分残っている。捨てた方が安全だろうけど、私は食べることにした。
下茹で時間を延ばしたり、ゴミの始末などに注意したが、昨夜と同じ手順で調理した。割り下も、昨夜の残りをそのまま使う。水位が減っているので野菜の量は減ったが、昨夜とまったく同じモツ鍋ができあがった。

嫁は完全ダウンしているので、独りで喰う。
もぐもぐ。うまい。もぐもぐ。うまい。もぐもぐ。

相応の覚悟をもって、食後を過ごす。1時間、2時間、3時間、6時間、24時間──。体調に変化ナシ。これはモツのせいじゃないね。

嫁に聞いてみると、腹痛はわずかで、頭痛に悩まされていたそうだ。ロキソニンを服用させると、てきめんに効果があった。食中毒じゃなくて、風邪だな。

私が残りのモツを平らげたことで、疑念は払拭された。嫁も、「またモツ鍋を食べよう」と言っている。一事はどうなることかと思ったが、よかった。

タイミングの悪い風邪で、華やいだ気持ちがしぼんでしまった。
なので、この冬あと1回は、モツ鍋を食べようと思う。