ウォーキング・デッド シーズン1 (全6話) The Walking Dead (season 1)
2010年 海外ドラマ 5ツ星 モンスター:ゾンビ 文明崩壊後怖いのは人間の弱さ
- Days Gone Bye (悪魔の幕開け)
警官リックが病院で目覚めると、世界は終わっていた。モーガン親子に救われたリックは、妻子を求めアトランタを目指すが、そこも地獄だった。
- Guts (生き残るための方法)
キャンプの調達班に合流したリックは、死臭をまとってアトランタから脱出する。
- Tell It to the Frogs (命を掛ける価値)
リックたちはメルル救出と武器回収のため、ふたたびアトランタに突入する。しかしメルルの姿はなく、キャンプでも諍いが起こる。
- Vatos (弱肉強食)
ギャング団と交渉した夜、ゾンビの大群に襲われる。
- Wildfire (救いを求めて)
感染したジムを置き去りにして、CDCへ。
- TS-19 (残された希望)
CDCで得られたものは少なく、失ったものは多かった。
驚いたのは、メルルを救出しようとしたところ。よくあるゾンビ映画では、馬鹿や乱暴者は排除される。やりたくないけど、仕方ない。その悲劇性が強調される。ところが本作は、人間性を失わないことで得られるものを描いている。だれも見捨てないリックはリーダーとして迎えられ、危険を排除するシェーンは孤立していく。この対比は見事だった。
『DEAD RISING』シリーズで怖いのは、ゾンビではなく人間の悪意だった。『ウォーキング・デッド』は一歩進めて、人間の弱さが怖い。恐れや不安が、人々の弱さをむき出しにする。平和なころはショーンも善人だったが、社会の崩壊によって人間性を維持できなくなった。平和とは、弱さを隠せる状態なのだ。
映像も素晴らしい。ウォーカーに埋め尽くされたアトランタは圧巻だ。よく見ると、じつは同じストリートを繰り返し描いている。『ウォーキング・デッド』はロケ地の活用がうまい。緻密な計算にもとづいて撮影されていることは、本作のクオリティを押し上げている。撮影しながら脚本を書くような体制じゃ作れない。
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