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[レビュー2011年08月27日に発表された 

古潤茶 惨劇館 ブラインド

Sangeki-kan Blind

地の文でウソをつくのは反則です

あらすじ

桜は足を怪我して以来、部屋に閉じこもりがちになっていた。楽しみは窓から双眼鏡で外を見ること。ある夜、仮面をつけた男が女性を殺す現場を目撃する。犯人は姉の恋人・浩司だったため、桜は誰にも言えなかった。

サスペンス路線を狙ったのはいいが、登場人物がまったく描けていないため、取って付けたような真相にぶっ飛んでしまった。それがアリなら誰だって犯人になり得る。やたら赤ん坊をせがむ母親でも、恋人を不安がる姉でも、刑事でも、鑑識でもいいじゃん。むしろ家族全員が狂っていて、桜だけ正気である方がホラーになるよ。
そして結末もぶっ飛んでいる。現実を歪める妄想力があるなら、恋人の存在すら疑わしい。「信頼できない語り手」を超越した、「信頼できない監督」になっている。

本作はホラープロジェクト『古潤茶』の第三弾であり、漫画家・御茶漬海苔の初監督作品だった。しかし本作が彼のテイストを再現できているとは言えない。ラストの妊娠だけ御茶漬海苔らしかったかな。

プロの映画監督でも、御茶漬海苔の作品を実写化するのは難しいだろう。素人がメガホンを取るに当たって、自分のテイストをあきらめ、ふつうのB級ホラーを目指したとすれば、本末転倒にもほどがある。
いろんな意味でぐだぐだの作品だった。

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