食日記の真実
2006年 生活 食事料理は夫婦の合作であり、私だけの成果ではない。
私は結婚しており、妻がいる。
妻は病気で伏せっているわけでも、仕事が忙しいわけでもない。まったり専業主婦だ。それを差し置いて、主人ばかりが厨房に立っているわけではない。
私も料理は好きだし、実際に手も動かす。
私が自作したものや、調理に参加したものを日記に取り上げている。逆に、なにも関与していない料理は日記に書いていない。
そもそも夫婦の暮らしは共同作業だ。
スーパーで食材を選び、なにを作るか、どう味付けするかを考える。お皿やカトラリーを揃える。調理場を使いやすくする。食材やレシピについて勉強する。できた料理の写真を撮り、感想を記録する。
おおまかな分担はあるが、任せたり、任されたりが実情だ。
私が料理のすべてをになっているわけではないし、その逆でもない。
◎
私はひとり暮らしをしていたので、よく手料理を作っていた。
といっても『セイシュンの食卓』に乗るような簡単なものばかりだけどね。
ところが妻は、そんな私よりも料理が下手だった。
CookDoの麻婆豆腐さえ作れやしない。ずっと親元で暮らしていたせいか、「料理をする」という発想がそもそもなかった。放っておけば、すぐレトルトや外食に走ってしまう。
それは、私が目指す夫婦生活からかけ離れていた。なので......
やってみせて 言って聞かせて
やらせて見て ほめてやらねば
人は動かず山本五十六
......というわけである。
一方、私も学ぶことは多い。教えることで、教わるというわけだ。
◎
そして日記を書くことの意義は大きい。
調理主体を明確にしないことも意図してのことなのだ。