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[レビュー2008年07月06日に発表された 

怪談新耳袋 絶叫編 下「ぎぃ」

Gii - Tales of Terror from Tokyo and All Over Japan

どうとでも転がせる話だったのに

あらすじ

亜季(大政絢)は教授のすすめで、五歳児の剛くん(加藤清史郎)の面倒を見ることになった。剛くんは素直な子だが、目に見えない「ぎぃ」という友だちがいて、邪魔者を消し去ってくれるという。前にバイトをしていた女性も不審な死を遂げていた。亜季は教授に相談するが、教授も事故死してしまう。剛を受け入れられなかった亜季も、「ぎぃ」に始末される。

最終局面になるまで亜季が「ぎぃ」の存在を信じなかったため、ありきたりな結末を迎えてしまった。亜季も没個性すぎる。教授や剛くんとの距離感がいやらしかったから、なにか含むものがあればよかったのに。仕事にかまけて育児をしない母親が、物語に絡んでこなかったのも寂しい。父親が所在不明であることや、母親の仕事が好調であることにも、「ぎぃ」が関与していればおもしろくなっただろう。加藤清史郎の演技は堂に入っていたね。自分の罪を警察官に告白するシーンは素晴らしかった。

「子どもにしか見えない怪物」ってのは、昔からある魅力的な題材だ。個人的なベストは、『トワイライトゾーン/超次元の体験』(1983)の第3話「こどもの世界(IT'S A GOOD LIFE)」だね。怪物を退治するのではなく、その使い方を少年に教えようとする決断は白眉だった。本作の亜季もベビーシッターとして、そうした判断があってもよかったと思う。まぁ、パクリだけど。


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