レビュー  2004年11月24日  に発表された 

ネバーランド
Finding Neverland

3ツ星

創作のために愛することがあってもいい

ロンドンの劇作家ジェームズは、自分の舞台を酷評されて意気消沈する。妻との関係も冷え切っていた。そんなとき知り合った美しい未亡人と4人の子どもたちにジェームズは癒され、『ピーターパン』の着想を与える。周囲は、ジェームズと未亡人の関係を噂するが、当人たちは否定する。
そして物語は......美しく幕を閉じる。いい話なんだけど、ちっとも心に響かない。実話を基にしているそうだが、どのあたりを脚色したんだろう? 監督は、なにを伝えたかったのだろう?

ジェームズが未亡人に近づいたのは、愛ではなく、物語を作るためと思っていた。だから噂されるのは心外だし、即座に否定できる。そもそも未亡人の美貌も、目に映っていなかったのではないか。そして未亡人の方も、創作活動に利用されていることを知った上で、彼を愛したのかもしれない。正妻の気持ちはぜんぜん描かれていないが、そんなジェームズの芸術家肌に愛想が尽きたとすれば、すべてに合点がゆく。
愛と狂気と芸術性。ジョニー・デップだからこそ期待したのだが......それゆえに外してしまったようだ。

愛のある物語を作る人が、必ずしも愛に満ちているとはかぎらない。100年以上も愛される物語を作り出す人物が、一般人の物差しで測れるはずがない。その方がリアルだし、感動できると私は思うんだけど、どうだろう?

それから、『ピーターパン』の初演舞台がおもしろかった。空を飛ぶ仕掛け、犬を演じる役者。こういう時代に、『ピーターパン』が生まれたんだね。

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