I AM YOUR FATHER アイ・アム・ユア・ファーザー I Am Your Father

3ツ星

不遇だが不幸ではなかった、と思いたい。

ダース・ベーダーの中の人を演じながら、いなかったことにされたデヴィッド・プラウズ。プラウズはどんな人物で、なぜルーカスフィルムに無視されたのか？　監督はプラウズの冤罪を晴らし、悲願とも言えるマスクを外すシーンを撮影するが、ルーカスフィルムによって上映を禁じられてしまう。

ルーカスフィルム側の釈明はない。まぁ、どっかの段階でボタンの掛け違いに気づいても、経済規模が大きすぎて微調整できない。それは現在も同じで、否定も肯定もできない事情が透けて見える。ドキュメンタリーでは、ルーカスフィルムの事情を慮るセリフはない。いまさら掛ける言葉もないだろう。

映像は伏せられたまま。残念だが、フィルムが残っていれば、いつか日の目を見るかもしれない。
こんなこともあるさ、で済ませるのは申し訳ないが、フィルムが撮影されたことに希望を感じる。

ルーカス・フィルムを否定する内容でありながら、ぎりぎり抑制が効いてるところがよかった。