レビュー  2017年01月24日  に発表された 

バイオハザード7 レジデント イービル (PC)
BIOHAZARD 7 resident evil

3ツ星

ドリフトまで最高だった

あらすじ

イーサンの妻、ミアは行方不明になって、3年の月日が流れた。イーサンは、ルイジアナ州の森にあるベイカー家にミアがいるとの情報を掴んで(どこから?)、現地に赴いた。
屋敷を探索したイーサンは、ミアを発見する。ところがミアは凶暴化して、襲い掛かってきた。イーサンは左手を切断されながらも、ミアを殺害。そこで男(ジャック)に殴られ昏倒する。

気がつくとイーサンは拘束され、ベイカー家の面々に囲まれていた。父(ジャック)、母(マーガレット)、長男(ルーカス)、それから反応しない老婆がいる。ジャックはイーサンを家族に迎え入れると言うが、彼らが狂っていることは明らかだ。すきを見て逃げ出したイーサンは、ジャックの暴力、マーガレットの昆虫、ルーカスのトラップ、そしてカビ人間(モールデッド)に立ち向かう。

要所要所でベイカー家の娘(ゾイ)が誘導してくれた。ゾイの話によると、ベイカー家の住人は3年前、エブリンという少女を助けたことで特殊な細菌に感染した。彼らは超常的な身体能力を得たが、精神をエブリンに支配されてしまった。ミアも同様らしい(イーサンは?)。エブリンの支配から脱するためには血清が必要だ(だれの情報?)。イーサンは材料を集め、血清を作るが、残ったのは1本だけだった。

ミアルート

イーサンは血清をミアに注射。ゾイを置き去りにしてボートで脱出した。その先に廃棄された船があり、イーサンは触手に捕らわれてしまう。
ここからミア視点。ミアが廃棄船を探索すると、少女(エブリン)の幻影と、過去の記憶のフラッシュバックに悩まされる(ミアは記憶喪失?)。ミアは特殊部隊のエージェントで、夫(イーサン)にも内緒で生物兵器の開発に携わっていた。しかしその成功例であるエブリンが暴走したことで、作業員は全滅。エブリンとミアは船の外に投げ出され、ベイカー家に拾われたのだった。ミアはイーサンを助け出し、自分は船に残った(なぜ?)。

最終決戦

ふたたびイーサン視点。イーサンはベイカー家に戻って、エブリンを探す。薬の効果が切れたエブリンの正体は、屋敷のあちこちで見かけた老婆だった。
イーサンはエブリンを撃退し、ヘリに救助される(イーサンはレッドフィールドと知り合い?)。ミアも助かった。

(おわり)

ゾイルート

イーサンは血清をミアに注射。ミアを置き去りにしてゾイとボートで脱出した。しかしゾイは石灰化(血清に効果なし?)。イーサンも触手に捕らわれてしまう。
ここからミア視点であとは同じ。最終的にミアは助からず、イーサンは一人で脱出する。

(おわり)

衝撃的な予告編で、そりゃあ期待したさ。求めるは新しい恐怖体験! 「バイオハザードらしさ」なんて求めない。だから序盤はめちゃくちゃ興奮した。ジャックがガレージでドリフトはじめたときは、膝を叩いて喜んだ。いいぞいいぞ! もっとやれ!
しかしそっから先は退屈だった。ストーリーの整合性もカタルシスもない。呆れるほど完成度が低い。

  • だれがイーサンを呼び寄せた? ... ミアが助けを求めた? 支離滅裂だ。ゾイが助けを求めた? だったらそれっぽい手紙があるはず。 エブリンが新しいパパにしようとした? そんな素振りはなかったぞ。レッドフィールドが送り込んだ? 無茶苦茶だ。独自の調査でつかんだ? なにを? こんな基本情報を隠す意味がわからない。
  • イーサンは何者? ... 武器全般を使いこなし、レッドフィールドを知っているような口ぶり。退役軍人か? FPSでありながら、自分自身に感情移入できない。
  • ミアはなにしてた? ... 3年間も寝ていたの? 別人格でベイカー家と暮らしてたの? 記憶がないと言うけど、イーサンのことは覚えている。自分がエージェントだったことだけ忘れるなんて、都合がいいな。危機的状況で、情報を出し惜しみするキャラクターは大嫌い。きちんと状況を説明しても、ゲームの緊張感は損なわれなかっただろうに。
  • ゾイとの接点が少ない ... 妻を助けに来たイーサンが、妻と引き換えにしても助けたいと思えるほど、ゾイとの関係は深くない。ミアが裏切り者で、自分を騙していたとか、ゾイは命がけで自分を助けてくれたとか、そうした演出がないと悩めない。黒電話で都合良く呼び出すより、リストバンドに通信機能をつけてアドバイスさせれば、もうちょい親しみが持てただろうな。
  • 血清はキーアイテムじゃないの? ... 血清を打ったジャックが石灰化したんだから、ゾイやミアに注射するのは危険だろう。ちったあ常識で考えろよ。エブリンの精神支配を恐れるなら、まっさきにイーサンに注射すべきだった。結局、ミアは佃煮に、ゾイは石灰化してしまった。血清を打ってないイーサンはふつうに脱出できてる。苦労して作った血清は、効果のないアイテムだった。
  • マーガレットとルーカスとの決着がない。 ... 怪物2名を取り逃がしたのは理不尽。続編やDLCにつなげるにしても、本編内できちんと殺して、意外な復活を遂げればいいのに。とりわけルーカスに報復できなかったのは口惜しい。

勝てないゲームはつまらん

ゲームをプレイする人は、基本的に勝ちたい。怖い思いして、痛い目にあったなら、なおのこと勝ちたい。よりよい未来を掴んだと思わせてほしい。だのに本作はことごとく負ける。意を決してミアを殺害しても、ジャックに殴られる。ジャックは殺しても殺しても復活し、じつは善良な親父だったと明かされる。回想シーンはすべて敗北が決まっている。マーガレットとルーカスは逃走。ゾイは血清を打とうが打つまいが死ぬ。ミアは過去を思い出しても夫に真実を伝えない。エンディングを含め、夫婦が過去に向き合うことはない。プレイヤーがどんだけ苦労しても、最後は特殊部隊のレッドフィールドに助けてもらう。ふんがー。やる気を削ぐよなー。

なんのためのグロ規制?

本作には「グロテスク版」と、ゴア表現を隠した「通常版」がある。つまり「18歳以下や、ゴア表現が苦手なユーザーにもバイオハザードを楽しんでもらいたい」と考えたのだろうが、だったらゴア表現なんて入れなきゃいいのに。世の中にはゴア表現が好きな人もいるけど、そーゆー人たちを喜ばせるのは至難だし、経営的なメリットもない。しかも日本の「グロテスク版」は「北米版」より規制が入っている始末。呆れ返る。
「ゴアは売れる」と思っているなら、考えを改めた方がいい。どうしてもやるなら、「通常版」なんか作るな。

ちゃんと考えて作ってないね

あんな大きな船が沼地に入ってくるわけないとか、ミアやレッドフィールドの所属がわからないとか、エブリンと接触する前からベイカー家が増改築を繰り返していたのは不可解とか、ベイカー家に捕まった人たちのうち何名かは「転化した」とあるのにモールデッドは元人間じゃないとか、おかしなところは多々あるが、考察する価値はなかろう。屋敷の探索、妻の凶暴化。そのイメージが先行し、あとから設定を追加したが、辻褄が合わなかった。それだけの話だ。

ほんと、ガレージでドリフトするまでは最高だったんだけどな。



Steam: BIOHAZARD 7 resident evil グロテスクVer.


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