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[レビュー2001年11月02日に発表された 

モンスターズ・インク

Monsters, Inc.

よくできてるなぁ

モンスターを描きたい。姿は不気味でも、心はピュアな連中がいい。モンスターは子どもを恐がらせることで、エネルギーを得ていることにしよう。怖がらせ屋──つまり、仕事だ。仕事として怖がらせているけど、中身は人間と同じで、じつは人間を恐れている。モンスターも人間も同じなんだ。そんなモンスター社会に、人間の子どもが迷い込んだら? モンスターはパニックになるけど、子どもと戦わせるのはまずい。モンスターたちも恐れる存在として、CDA(子供検疫局)を出そう。しかし子どもを人間界に返して終わりじゃ、味気ない。エネルギー問題を解決するようなオチにしよう。

そんなヤリトリがあったかどうかは知らないが、世界観と物語が「これしかない」と思うほど練りこまれている。
子どもがモンスターを恐れなくなった現代において、ふたたび子どもたちを怖がらせたいわけじゃない。子どもたちは見た目に惑わされず、相手のことを思いやる心を学んでほしい。わかりあえば、解決法は見つかる。込められたメッセージに、身が震える。素晴らしい。クレジットのNG集や、なんちゃってミュージカルまで、ポリシーが貫かれている。

ただ......子どもが楽しむのは難しいかもしれない。『トイ・ストーリー』は単純だから親子そろって楽しめるが、『モンスターズ・インク』は子どもを見守る親の視点で作られている。モンスターを働くお父さんに置き換えてほしいが、ヒントは少ない。しかしあんがい子どもは見抜くかもしれない。子ども向けに噛み砕かれた作品より、少し歯ごたえがある方が、長く楽しんでもらえるだろう。

それと「どこでもドア」倉庫のイメージが強烈だった。ああいうの大好き♪


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