レビュー  2017年07月19日  に発表された 

スペース・スクワッド ギャバンVSデカレンジャー
Space Squad: Gavan vs. Dekaranger

3ツ星

「勝ちたい」→「勝ちます」

新ギャバンは暴走して、敗北して、命令違反して、周囲に多大な迷惑をかけ、勾留される。まるっきりダメ。ここから反省して再起、と思っていたが、意外や意外、そうじゃなかった。「それでいいのか?」と疑問に思わなくもなかったが、新長官がすでにズレていたため、納得せざるを得ない。してやられた。
ストーリーは直線的で、見るべき点はあまりない。しかしだからこそ、キャラクターのドラマや、ちょっとしたネタを楽しめる。これで「悪には悪の理屈がある」とか「正義とはなにか?」とか言い出すと萎える。いい脚本だった。

紅牙に期待しちゃう

驚いたのは紅牙のデザイン。昭和のネーミングに昭和のコスチューム。『スパイダーマン』(1978)のアマゾネスかと思ったら、『世界忍者戦ジライヤ』(1988)のキャラクターだった。これ、わかる人、いるんだろうか? 私はまったく気づかなかった。
元宇宙刑事で、弱いものをいたぶることに嫌悪感を示し、次のステージへ。むうう、いいキャラクターに仕上がってるじゃん。演じる原幹恵さんは、だれかと思ったら劇場版フェーゼのインガ・ブリンクだった。これはもう、二代目曽我町子として、被り物の女王を目指してほしい。

紅牙
※紅牙比較:ぜんぜん別物じゃん

アマゾネス
※スパイダーマンのアマゾネスのほうが似ている

レーザーブレードを軸に描いた矜持

新ギャバンは一文字烈から新しいレーザーブレードを託される。Wikipediaを読んで、じつは「オリジン」だったと知る。細かいところを拾ってくるな。しかも玩具まで作っちゃう。勢いがあるな。だから異次元にひょいと出現する烈にも違和感がない。ギャバンならやってくれる。

烈に「レーザーブレードなしでマッドギャランに勝てるか?」と問われた撃が、「勝ちたい」と答えるのは正直でよろしい。ここで「必ず勝つ」とか安請け合いしちゃうヒーローは、もう時代に合わないと思う。レーザーブレード・オリジンを託され、「勝ちます」に変わる。いいじゃない。こーゆーのを見たかった!

まさかのシリーズ化

デカレンジャーは本編を観ていないので、多くを語れない。ゴーカイジャーなどの客演は観ているから、なんとなくキャラクターはわかる。ウメコはおもしろいね。「今よ!」と叫んで奇襲を台無しにしたり、結婚式場でレーザー銃を発砲したり、ちょこちょこ予想を超える。デカレッドが「アキバレンジャー」を絡めるところも笑えた。あっちこっちからネタを拾ってくる姿勢は、けっこう好き。

どうやら「スペース・スクワッド」はシリーズ化されるらしい。ラストでさまざまなメタルヒーローが登場したが、私が視聴したのは半分くらい。こんなの、フルでついていけるファンが、どれほどいるんだろう? とはいえ、万人受けを目指してヒットしたシリーズもない。マーベル・コミックのファンだから『アベンジャーズ』(2012)を鑑賞した人より、『アベンジャーズ』がおもしろかったからマーブル・コミックを振り返った人のほうが多いだろう。

いやはや期待感が高まる。古いヒーローたちへの懐古趣味ではない。新しいセンスで古典が生まれ変わることへの期待感だ。

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