ほんとにあった怖い話(#38) 2012 夏の特別編 Honto ni Atta Kowai-Hanashi 2012 Summer Special
2012年 日本ドラマ 2ツ星 #ほん怖 ホラー:ショートほん怖クラブはシラけるなぁ
2011年の傑作選がおもしろかったので見てみたが、おもしろくなかった。ストーリーも陳腐だが、あいまに挿入される「ほん怖クラブ」が興ざめ。お茶の間の恐怖を和らげるためか? テレビで怖い怪談が見られるはずもないか。
赤い爪(山下智久)
[あらすじ] 彰芳は都会の人間関係に疲れ、地方に転職した。ある日、彰芳はY字路で道をまちがえ、事故を起こしそうになる。彰芳の上司は、そのときに見たものを誰にも話すなと警告する。あのY字路で見た怪異を人に話すと、その人が不幸になると言ううわさがあるのだ。彰芳は口をつぐむが、彼に好意を寄せる女性社員が興味を示してきた。彼女は霊感があるから大丈夫というので、彰芳はY字路で見た赤い爪のことを話す。
[感想] 怪異に遭遇した人ではなく、話を聞いた人に災いが降りかかるという設定はおもしろい。このまま黙っていたら自分が不幸になるのかな? 主人公も自己主張が強くないため、放っておけば問題なかったかもしれない。
例によってラストは煮え切らないが、まぁ、こんなものだろう。
呪われた病室(剛力彩芽)
[あらすじ] 新人看護師の愛梨は、ある部屋に入った患者が連続して死亡していること、死亡する前に天井の黒いシミを見ていたことに気づく。そして少年が運び込まれ、やはり天井を見はじめた。その部屋には不吉なうわさがあったため、愛梨は少年の部屋を変えてほしいと婦長に訴える。
[感想] 新人という設定だが、根拠のない話で部屋替えを訴えるのは奇妙に見える。剛力さんのキャラクターも相まって、なんとも偽善的な印象。そんな神経で、看護婦がつとまるんだろうか。老人とか子どもではなく、たとえば自分にセクハラするいやな患者を救うくらいの試練がほしかった。
例によってラストは煮え切らないが、まぁ、こんなものだろう。
右肩の女(岡田将生)
[あらすじ] 大学生の利也は、付き合っている彼女に別れ話を切り出すタイミングを探していた。ある日、利也は彼女に「右肩に霊が憑いている」と注意され、お祓いすることに。しかし状況はむしろ悪化し、不吉な幻覚を見たり、窓ガラスが割れるといった霊障がつづいた。
[感想] 「ワンピースの生き霊」に不気味さがなかった。なにも悪さをせず、ただ見ているだけの方が怖かっただろう。あるいは、彼女の狂気をもっと強調すべき。境界性パーソナリティ障害のような、ありそうな狂気がほしい。たとえば本人に接近禁止令を出しても、生き霊は止められないなど、新種のストーカー被害という切り口はどうだろうか。
例によってラストは煮え切らないが、まぁ、こんなものだろう。
真夜中の最終列車(スギちゃん)
[あらすじ] 終電時刻を一時間も過ぎたのに電車がやってきた。男は喜んで乗車する。車内には誰もいなかったが、窓ガラスに客が映っていた。
[感想] 例によってラストは煮え切らないが、まぁ、こんなものだろう。
或る夏の出来事(香里奈)
[あらすじ] 聡美は、幼なじみの自殺に責任を感じていた。彼からプロポーズされていたのに、優柔不断が災いして返事を保留したことが原因と思われるからだ。そんなある日、聡美は男性の気配を感じるようになる。聡美は、亡くなった幼なじみが幽霊になって自分を迎えに来たのではないかと考えはじめる。
[感想] 幽霊が助けようとした対象が彼女ではなく、その弟と言うところが珍しいが、おもしろさは増してない。そもそも自殺するような男には似つかわしくない行動だ。主人公がなんらかの罰を求めているようなそぶりも意味がなかった。
例によってラストは煮え切らないが、まぁ、こんなものだろう。
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