ほんとにあった怖い話(#43) 2017 夏の特別編 Honto ni atta kowai hanashi 2017 Summer SP

2017年 日本ドラマ 2ツ星 #ほん怖 ホラー:ショート

主人公は怖がるだけ

今回にかぎったことじゃないが、怖がるばっかりで、なんら自発的に行動しない主人公が多い。不安がピークに達すると、なぜか夜の現場に向かって、怖い目に合う。CMが入って、「霊の正体はわかりません」で終了。真相を突き止めようとしたり、生き延びるため工夫することもない。まぁ、「一般人による体験談」という体裁をとっているから、ヒロイックな行動は合わないのかもしれない。そのくせ主演は美男美女ばかりで、これまた鼻白む。

それと、めちゃくちゃCMが多い。しかも長い。録画でスキップするのも面倒くさい。いやはや。

或るマンション

[あらすじ] 主人公はマンションの清掃夫。ある日、エレベータで乗り合わせた男が、直後に飛び降り自殺する。主人公は女の幽霊を見たように思うが、忘れることにした。後日、マンションの管理人に呼び止められ、幽霊を見ただろうと指摘されるが、なにも言わず。数日後、その管理人も飛び降り自殺してしまった。黙っていられなくなった主人公は、なぜか夜、そのマンションに出向いて、幽霊に遭遇。怖い思いをする。
結局、主人公は仕事を辞め、真相を知ることはなかった。

[感想] 主人公はコミュニケーションが苦手で、人生にこれといった夢がない若者だが、演じる役者は金髪イケメン。自分の顔に自信があるのだろう、真正面からのアングルが連続する。絶叫するときに見える歯の白いことよ。あるいは、彼は「主人公の自己イメージ」であって、ほんとは不細工かもしれない。そんな男だから幽霊に見逃してもらえたと考えると、納得できる。

影女

[あらすじ] 主人公はレストランで働く若い女性。引っ越したばかりの部屋の壁に染みがあって、どうにも気になる。家の中にだれかいるような気配がして、仕事中もミスが多発。やがて染みは広がって、人間のような形になった。霊能力者によると、それは生霊だと言う。よく見ると、その顔は友人そっくり。元カレが自分に接近したことで、友だちが嫉妬し、その思いが生霊となって災いを起こしていたのだ。
友人に、元カレとは縁が切れたと告げると、霊障は収まった。

[感想] なにが起こるわけでもない。解決したとも言えない。あいまいなエピソード。主人公は自分本位で、生霊を出してしまう友達の苦悩も、そんな友達とつきあう元カレの未来も無視。ドライだねぇ。

[あらすじ] 工務店で働く主人公は、古い蔵を解体する仕事を請け負う。蔵の二階に祭壇があって、大きな箱があったが、開けられないい。廃品業者も工務店も、開けられない箱を引き取ることはできない。依頼者は怯えるばかりで、引き取ってくれとたのむばかり。
工務店の社長は霊能力者だった。霊能力で箱を開けると、人間の左手がたくさん入っていた。この家に過分な繁栄をもたらすため、生贄にされた人たちの手だった。そのとき、3つの手が動いたように見えたが、社長は気にせず蓋をして、箱を撤去した。
箱がなくなったことで、依頼者の家は没落した。一方、社長は箱を会社の神棚に置いた。残った3人分の霊魂で、会社に繁栄をもたらそうと言うのだ。主人公には3人の霊が見えるが、向こうが自分をどう見てるかわからない。

[感想] 今回も主人公は唐突に、夜の現地に向かって、怖い目にあう。不法侵入である。どうすんのかと思ったが、社長が霊能力者で解決って、強引やな。工務店の仕事をしていると、霊能力はいろいろ役立つのかもしれない。ラストも唐突だが、こんなものか。

お墓はどこでしょうか

[あらすじ] 主人公の実家には、「白い女を見て、そのことを人に話すと家長が死ぬ」という言い伝えがあった。主人公も白い女を見た。そのことを父親に話すと、一週間後、父親が亡くなった。夜、白い女が玄関にやってきて、「お墓はどこでしょうか?」と尋ねてくる。しかし霊の正体はわからない。いつか、娘が白い女を見て、自分の番が来るのだろう。

[感想] これまた投げっぱなし。白い女の正体とか、代々受け継がれてきた因縁とか、まったく考えてないんだろうな。よくわからなくて、理不尽だから、怖いでしょ、というパターン。もう飽き飽き。しかも幽霊に襲われたところで暗転し、どうやって助かったかもわからない。これが手抜きでなくてなんなのか。

コール

[あらすじ] 主人公は看護師主任の女性。417号室のヨトコさんは苦しみのため、毎晩ナースコールを鳴らして、亡くなった。それ以降、だれもいないのにナースコールが鳴ったり、417号室の患者が「トヨコさん」と呟いて急死するようになる。部下たちは「死に部屋」と怯えるが、主人公は気にするなと命じる。
ある日、主人公の弟が入院し、417号室に収容される。弟は「死に部屋」のうわさを聞いて、別室に変えてもらう。夜、主人公が見に行くと、部屋にトヨコさんと417号室で亡くなった患者の霊たちがいた。主人公が弟を連れて行かないでとたのむと、霊たちは消えた。

[感想] 417号室の広さに驚く。宴会でも開けそう。主人公の家はパン屋で、苦労したらしいが、これまた大きい。莫大な保険金が入ったのだろうか? 何不自由なく育ったらしい弟は、ひょろくて傲慢。さしたる努力もせず、夢があるとか言っちゃう。もう、死んでいいよ。お姉さんは弟を、まるで恋人のように扱う。すでに、あなたの知らない世界だった。

やれやれ。

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