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[レビュー2008年07月19日に発表された 

崖の上のポニョ

Ponyo on the Cliff by the Sea

怖いんです

この映画を見て、「生まれてきてよかった。」と喜べる人は幸せだ。ストーリーは単純なのに、そこかしこに配置された死の暗示が気になる。この映画は失敗作ではなく、宮崎監督はなんらかのメッセージを映画に組み込んでいるのだが、それが理解できない。だから怖い。

みんな真実を語っていない。フジモトの独り言は聞き取れない。お母さん同士の会話は遠すぎる。年寄りたちは笑顔でごまかしている。唯一、偏屈なトメさんだけが「人面魚は不吉」とか「フジモトは危険」と警告してくれるけど、周囲に流されてしまう。明らかな異常事態に、信じられる人がいない。だから怖い。

多くの人が宮崎アニメ(ジブリ作品)に期待するのは、『カリ城』や『ナウシカ』のような娯楽なのだが、もう無理だ。『ポニョ』がつまらない駄作というわけじゃない。その証拠に、何度も見直してしまった。これはこれでおもしろい。困ったもんだ。


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