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[レビュー1973年06月15日に発表された 

最後の猿の惑星

Battle for the Planet of the Apes

共存するための代償

あらすじ

人間と猿の核戦争から生き残ったシーザーは、小さな集落を統治していた。猿たちは人間を支配し、武器を封印し、同族殺しを固く禁じていた。平和な日々がつづいているように見えたが、水面下で不満がつのっていた。そしてそれは、攻撃的なミュータントとの接触によって表面化した。

シリーズ5作目にして完結編。これまでの作品と異なり、立場の逆転や知性の証明と言った要素はない。全体的に安っぽく、世間の評価が低いのも無理はない。しかしシリーズの総決算として申し分のない出来映えだった。
とどのつまり、人間と猿に違いはなかった。むしろ、本質的に同じと言っていい。最初からわかっていた結論を得るために、双方は多大な犠牲を払ったが、地球の滅亡を回避できたのだから、間に合ったと言える。

異物(ミュータント)の登場によって、いがみ合う勢力が手を取り合う。ひょっとしたら人間と猿の戦いにおいても、(白人と黒人が和解するなど)同様の効果があったかもしれない。さらに拡張すれば、ミュータントともわかりあえるかもしれないが......たぶん、無理だろう。21世紀になって、社会は異物を受け入れるようになったが、そのせいで内部から侵食される事例が増えた。どこまで受け入れられるか? それが新しいテーマになるかもしれない。


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