大塚国際美術館 / 原寸大で見る世界の美
2009年 徳島県 #四国&紀伊半島ドライブ 博物館旅行8日目は、大塚国際美術館を訪れた。
自慢じゃないが、私に審美眼はない。あちこちの博物館や資料館は見てるけど、美術館はほとんどパスしてる。しかしここ、大塚国際美術館は見ておきたかった。入場料は高いけど、その価値はある。
人生で1つだけ美術館を訪れるなら、ここをおすすめする。
※再現されたシスティーナ礼拝堂(ヴァチカン)
大塚国際美術館 - 陶版画で再現された世界の名画
大塚国際美術館は日本最大の私立美術館であり、順路通りに歩けば地下3階から地上2階まで、全長4kmにも及ぶ。
展示されているのは「最後の晩餐」や「モナ・リザ」など、美術の教科書に載っているような名画は、ほぼすべてここで鑑賞できるだろう。
千点を超える名画や壁画・美術品はオリジナルではなく、特殊技術で陶器の板に焼き付けたもの──陶板複製画である。なんだコピーかと思うなかれ。すべての名画を原寸で、絵画表面のタッチやひび割れ、額縁までも精緻に再現されている。
※空間独占!
※案内ロボットがやってきた
※名画の由来や見どころを説明する
※レーザーポインター(緑の点)で場所を示す。オリジナルでは絶対無理。
※去っていった
ガイドさんに案内してもらう
ロボットについていこうと思ったが、無料ガイドが巡回しているようなので、それを待った。十数名の観光客が集まって、各部屋をまわっていく。やはり説明があるとおもしろい。
しかし美術館が広すぎて、案内されたのは途中までだった。あとは各自で見てまわることに。そこでまたスタート位置にもどって、最初から見ることにした。楽しい。楽しすぎる。
※フェルメール「真珠の耳飾りの少女」を近距離で見る
※最後の晩餐(レオナルド・ダ・ビンチ) 修復前・後の対面展示
サイズに驚き、空間に興奮する
名画を写真で見ることはあっても、サイズを体感することはない。見知った名画でも、こんなに小さかったのか、大きかったのかと驚くことが多い。また名画があった遺跡や教会を再現した環境展示は、名画に相対したときの感動を味わえる。
※こんな大きさだったのか
※凹凸もわかる
※皇帝ナポレオン1世と皇后ジョセフィーヌの戴冠(ジャック・ルイ・ダヴィッド):高さ6.2m×幅9.79m
まぁ、私はオリジナルを見たことはないし、たぶん一生見ることはないだろう。「やっぱりオリジナルはちがうよ」と言われれば、そうかもしれないと返すだけだ。ただ言えることは、1つや2つのオリジナルを見るより、ここで千点の名画を疑似体験する方が価値があると思う。
あれこれ言葉で説明しても詮無きこと。興味があるなら、行って、見て、体験するしかない。私も現地に立つまで、これほどのものとは思わなかった。
※エル・グレコの祭壇衝立(スペイン)
※スクロヴェーニ礼拝堂壁画(パドヴァ・イタリア)
※聖テオドール聖堂(カッパドキア)
陶版画よ、永遠に
多くの名画はとても壊れやすいから、厳重に保護しながら展示されている。その点、陶板画は太陽にさらされても、水をかぶっても退色しないから、自由に、大胆に展示できる。屋外にも置けるし、写真を撮っても、触れてもいい。
万が一、オリジナルが焼失したり、傷ついても、大塚国際美術館の陶版画は半永久的に残る。そう思うと、不思議な安心感もある。
※皇帝ユスティニアスと隋臣たち(ラヴェンナ・イタリア) に触れる
※ヴィーナスの誕生(ボッティチェリ)
※大使たち(ハンス・ホルバイン):骸骨撮影
※ゲルニカ(ピカソ):オリジナルはスペイン、ソフィア王妃芸術センターにある
4時間じゃ足りない
系統展示、テーマ展示もおもしろかったが、写真が多く鳴りすぎるので割愛する。繰り返すが、実際に見なきゃわからない。
大塚国際美術館の滞在時間は約4時間。このあと、鳴門海峡の渦潮を見るため、水中観潮船アクアエディを予約していたため、4時間で切り上げざるを得なかった。予約がなければ、たぶん1日中いたと思う。
※さまざまな名画
人生の終わりに、また訪れてみたい。知識と経験を重ねたら、いま見えなかったものが見えるかもしれないから。
四国&紀伊半島ドライブ (10日間) | |
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