世にも奇妙な物語 SMAPの特別編 (全5話) Tales of the Unusual SMAP SPECIAL
2001年 日本ドラマ 3ツ星 #世にも奇妙な物語物語を見るか、企画を評価するか
『世にも奇妙な物語』シリーズにおいて、ひときわ有名な5話セット。私はSMAPファンではないので、傑作と評するには抵抗がある。出演者の素性は、物語の外にある要素であろう。
しかし出演者に釣られて作品を観る人が増えれば僥倖だし、物語が駄目なわけでもない。物語と企画のかけ算が功を奏した作品だと思う。
エキストラ
[あらすじ] 主人公は役者志望の青年。あるとき、エキストラのバイトをはじめる。指定された場所で、指定された相手に、指定されたセリフのだが、周囲にカメラやスタッフは見えず、ストーリーもわからない。ギャラがいいので続けていると、ある日、セリフをまちがえてしまった。
[感想] 吸い寄せられるように、よくある結末へ。この世のすべてが芝居であるという前提を、主人公は受け入れられるのか? 役者志望という設定も活かされてない。
13番目の客
[あらすじ] 主人公はやり手の青年実業家。車で移動中、ふと目についた理髪店に入る。そこには12人の店員がいて、すべてが秩序だって運営されていた。カットが終わり、店を出ようとすると、なぜか出られなかった。
[感想] これまた説明ナシの不条理世界。しかし鮮烈な印象を残す。彼はなにかを学んだのか、それとも失ったのか。
BLACK ROOM
[あらすじ] 留学先のアメリカから3年ぶりに帰ってみると、家の様子がおかしかった。
[感想] たぶん舞台劇だったら楽しめたと思う。
僕は旅に出る
[あらすじ] 黒い旅行カバンをもって事故死した姉さん。姉さんは、父の前の奥さんと子ども(異母兄弟)がいる金沢を訪れようとしていた。僕は、姉さんの旅をたどることにした。
[原作] 今市子「僕は旅をする」
[感想] もう一度見直すと、主人公の精神状態が怪しくなる。主人公の目には、姉さんは美しく見えただろうが、ほかの人に──現実はどうだったんだろう? そこが怖い。
オトナ免許
[あらすじ] 彼女と映画館に行くと、オトナ免許の提示を求められた。その存在すら知らなかった主人公は逮捕され、特別訓練所に送られる。1年以内に免許試験に合格しなければ、「永久子供」の烙印を押されてしまう。
[感想] 定番となった不条理ストーリー。いつもの展開であり、いつものように楽しめる。
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