レビュー  1959年12月26日  に発表された 

宇宙大戦争
Battle in Outer Space

4ツ星

恐るべき地球人!

『地球防衛軍』の続編。今作は受け身じゃなく、月にある基地を先制攻撃で叩いている。これで勝敗が決するかと思われたが、本番はこれから。稼いだ時間で軍備を整え、総攻撃でナタール人を殲滅する。
一連の流れは妙にリアルで、怖いような興奮がある。強いぞ、地球人!
ナタール人は賢いけどバカだね。ナタール人の手口(地球人を遠隔操作する)はスマートだけど、地球人の戦術(接近して大打撃を与える)に遅れをとった。地球侵攻も急がす、数年も待てば地球人の結束もゆるんだかもしれないのに。ナタール人に地球人の知恵があれば、戦況は大きく変わっただろう。

うがった見方もできるけど、ストレートな展開は小気味よい。人類存亡の危機に世界中の人々が力を合わせる。戦争を肯定するわけじゃないが、そこに希望を感じずにいられない。米ソ冷戦の時代背景を考えれば、なおさらだ。

ストーリーもいいが、刮目すべきは特撮。本作が公開された1959年は、ガガーリンが人類初の有人宇宙飛行を成功させる2年前。まだ誰も体験したことがない宇宙飛行や月世界を、想像で描いているのだ。宇宙空間に遺体が浮かんでいたり、月着陸時にロケットの向きを変えたり、細かいところにリアリティというか、迫力を感じる。
ナタール人の冷凍光線で破壊される世界各国の様子も圧巻。精緻に再現されたミニチュアの都市が、ものすごい勢いで破壊されていく。この興奮、この高揚感は、CGでは得られない。

東宝映画の勢いが感じられる大興奮の1本だ。

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