レビュー  1961年07月30日  に発表された 

モスラ
MOTHRA

5ツ星

ドラマが怪獣に魂を吹き込む

『ゴジラ』(1954)も『ラドン』(1956)もよかったが、『モスラ』(1961)も素晴らしい。コミカルな雰囲気だけど、人間の傲慢さを鋭く批判している。決して暴力をふるわないインファント島の原住民、つねに平和と友愛を重んじる小美人。あまりにも清らかで、魂が悲鳴をあげそうになる。

ひょっとして小美人には人間の良心を刺激する能力があるのかもしれない。そう考えると、あれだけ特ダネに執着していた福田善一郎(フランキー堺)が島の秘密を守ったり、身を挺して赤ん坊を助けた変化が腑に落ちる。まぁ、ネルソンのように変わらない人間もいるから、勝手な妄想だけどさ。

そしてモスラ。街を破壊するのはゴジラやラドンと同じだが、その印象は大きく異なる。ドラマの力はすごい。モスラは海を越えて、ロリシカ国を蹂躙する。原因はロリシカ国民であるネルソンだから、当然と言えば当然なんだけど、そこで溜飲を下げてしまう自分が恥ずかしい。そんな風に考えるのも小美人の影響かもしれない。

人間は変われるだろうか? モスラのように。


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