失われた記憶 / ウルトラセブン誕生30周年記念3部作 (1/3) Ultra Seven 30th Anniversary Memorial Trilogy (1998) #1 Lost Memory
#ウルトラシリーズ ★妄想リメイク 記憶操作一番手としては微妙
あらすじ
開発が進むテクノシティで、記憶喪失になる人が続出した。調査を開始したウルトラ警備隊は、奇妙な植物が原因であることを突き止めるが、犯人の正体も目的もつかめなかった。
一方、ウルトラセブンは記憶を失って、親切な母娘の家に身を寄せていた。彼は自分のルーツを求めるように遺跡調査を手伝っていたが、テクノシティの開発で中止されそうになる。未来のために過去を切り捨てる文明社会に、彼は疑問を投げかけた。
単発だった平成ウルトラセブンがシリーズ化。3部作だが、連続性はない。ダンが各地を転々としながら事件を解決するロードムービーになるんだけど、「放浪する理由」が見あたらない。そもそもダンには「正体を隠す理由」もない。フルハタ参謀に連絡して、相応の身分でウルトラ警備隊を支援すればよかった。組織に属したくないなら、邪魔しないように手配してもらってもいい。
村田母娘といっしょに暮らすなら、正体を隠すのもわかる。「パパはウルトラセブン」というアプローチもよかった(同名の童話があるけど)。美人考古学者を絡めて三角関係にするとか。それはヤリスギか。いずれにせよ、記憶を失ったことで、もろもろの設定をリセットすることができたはず。
このエピソードの感想を述べる。ウルトラセブンはメトロン星人との戦い(1994 地球星人の大地)で記憶を失ったようだが、4年のブランクがあることと、本作にも記憶を操作するヴァリエル星人が登場することから、混乱してしまった。ヴァリエル星人は印象的だけど、巨大化したのは幻滅。最後まで知的、紳士的でいてほしかった。長期シリーズの1エピソードなら不満はないが、三部作の一番手としてはミスリードが多すぎた。
以下、私が考えたストーリー。
妄想リメイク
フルハタ参謀は町中でダンを見つけて驚く。フルハタは真相を告げようとするが、「ジローさん」と呼ばれ、村田母娘に慕われるダンを見て言葉を失う。
(このまま家庭で過ごす方が、ダンにとって幸福ではないか?)
フルハタは黙って去ることにするが、宇宙人の気配を察知し、新米隊員のカザモリに護衛を命じる。アクシデントでカザモリとダンは合流し、ヴァリエル星人の秘密基地を発見する。その道中、ダンはカザモリからウルトラセブンの伝説を聞かされる。カザモリの両親は、ウルトラセブンの活躍によって救われていた。ダンは嬉しく感じるが、なぜそう思うのかわからない。
ヴァリエル星人は地球人の記憶を奪って、植物と共存する温厚な種族に変えようとしていた。計画は2年前に成就されるはずが、ウルトラセブンによって阻止されていた。しかしウルトラセブンもガスを吸って記憶を失った。今なお記憶がもどる様子はない。もう邪魔者はいないと判断したヴァリエル星人は、ふたたび計画を実行しようとしていた。
計画は最終段階に入っており、一刻の猶予もない。しかし本部に連絡できない。ダンとカザモリは協力して基地を爆破しようとするが、あやまってカザモリが動力炉に閉じ込められてしまう。カザモリは、動力炉を暴走させ、自爆しようとする。
「よせ! きみの言っていたウルトラセブンが来るかもしれない!」
「そうかもしれません。でもセブンを期待して、戦いを投げ出すことはできません!」
そのとき、カザモリの姿が薩摩次郎にだぶった。ダンの記憶がもどって、セブンに変身。カザモリを救出して、基地を破壊した。ヴァリエル星人は計画をあきらめ、自分たちの星に帰ることにした。去り際、セブンに問いかける。
「ウルトラセブン。地球人は本当に守る価値があるのか? 彼らは自分たちのルーツを簡単に捨ててしまう、愚かな生きものだ。そのせいで地球環境は危機的状況にある。私たちは地球人を傷つけず、地球を救おうとした。きみは、この星の救世主のつもりなのか?」
「そうではない。ただ私は、この星を守ろうとする人々を助けたい。それに彼らの未来も信じている」
ヴァリエル星人は返事をせず、宇宙に去っていった。
ダンは村田母娘の家にもどって、別れを告げた。村田母娘は事情を聞かず、ただ感謝した。束の間でも亡くなった父と暮らせて幸福だったと言う。ふたりの父親は、薩摩次郎だった(ウルトラセブン#17『地底GO!GO!GO!』)。
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